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『オムニチャネルにおける販促・CSと物流』 逸見光次郎コラム(第3回)

『オムニチャネルにおける販促・CSと物流』 逸見光次郎コラム(第3回)

今回はオムニチャネルにおける販促・CS(カスタマーサポート)と物流の関係について掘り下げる。

販促と物流

販売促進というのは、単に告知をすれば良いだけではなく、対象商品の売上をきちんと伸ばす事である。だから販促部隊と商品・物流部隊はきちん連携していなければならない。特にオムニチャネル時代となって、ある店舗で話題になったり、SNS上でバズりはじめた商品は、社内もしくは取引先のあらゆる販売チャネルで消費者が買い求める事になる。そうした受動的な事もあれば、反対にテレビCMやネット販促を仕掛けた商品が店頭で欠品してしまったり、EC倉庫でオーダー数に対して不足してしまってお詫びしなければならなかったりすることがある。

だからといって大量の在庫を抱えすぎて余ってしまっても前回のコラム「オムニチャネルにおける商品と物流」で書いたように在庫管理コストがかかり、無駄なコストを生んでしまう。こうした通常の販売数に対して販促でピークを作る際には、いろいろな連携が必要な時代になったのだ。

ECでは、楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonなど出店先のモールが行う販促策がある。楽天スーパーSALEなどの大型セール企画だ。

ただ、こうした販促はスケジュールが決まっており、社内の協議も進めやすい。“入り”と“出”の予測を立てるのだ。具体的にはセールの1週間前にバイヤーが調達する、セール期間販売準備商品が日々どのくらいずつ入るのか。そして、セール期間中の出荷件数は前回/前年セール比でどのくらいなのか。前者は、それこそ発注数そのものなので数値化しやすい。毎日の入荷スケジュールを立てられる。注意すべきは商品のサイズによって検品・入庫作業の手間が違うので、そうした区分だけ用意しておくといい。販促部隊が商品・物流各部隊にヒアリングをしながらこの「日別入出庫計画」を作成して共有する事で、たとえ通常比で何倍もの出荷になろうとも、出荷人員不足などのトラブルも起きにくく、セールの成功を無事に祝う事ができるだろう。商品調達の面でも販促の出荷見込件数カーブに対しての上下振れを見て、商品部隊も追加発注すべきかどうか決める事ができる。実際に動くのは商品・物流部隊でも、販促部隊がどれだけの露出や施策を行って、いくらの売上見込を立てているかという数値を共有する事が重要なのである。

CS(カスタマーサポート)と物流

CS(カスタマーサポート)と物流

CS(カスタマーサポート)と物流の関わりはとても深い。ECのお客さまが画面で見ている商品を今注文したらいつ受け取れるかという「注文前の納期問い合わせ」、お客さまが注文確定後に問い合わせてくる「注文後の納期問い合わせ」はよくある問い合わせだろう。

この場合には在庫品なのか取寄せ品なのか、取寄せ品ならメーカー毎商品毎にどのくらいでメーカー出荷されるのかの目安に基づいて回答をする。その情報や、前回コラムに書いた受発注ルール(3営業日以内にメーカー出荷日を回答)が明確になっていないと、その都度CSは確認作業が発生する。

逆にきちんとこうした納期管理やルールができていると、サイト上や店頭できちんと説明する事ができ、納期問い合わせの件数そのものを減らす事ができる。メーカー出荷日をECのマイページに反映できるようにすれば「注文後の納期問い合わせ」は確実に減る。お客さまは別に電話で問い合わせたいわけではなく、仕方なく連絡してくるのだ。マイページが情報更新されていれば、それで済むのだ。

それ以外には返品・返金に対する問い合わせ対応もある。もし返品対象商品が倉庫に戻り次第対応する返金ルールになっていたり、それから代替商品を出荷するルールになっているならば、物流部隊が正確に庫内作業の中でそうした戻り品を管理し、到着次第CSに引き継いでくれないと大きなクレームにつながる。私が以前勤めて会社でもこのCS・物流そして経理の連携が非常に重要であり、まずは業務整理し、最終的にはシステム処理までつなぐことで非常にスムーズに流れるようになった。こうした返品・返金処理の際には、最初の受注番号やそこに紐づく返品番号など、こまめな番号管理とステータス管理が有効な事も書き添えておく。

CS(カスタマーサポート)の評価軸

今回も最後に評価軸について触れておきたい。CSは今までコストセンターだと考えられてきた。しかしながらこれからは、クレームを次の受注につなげたり、リピート顧客を増やしたり、オペレーターは高い評価を受けるプロフィットセンターになる。

販促は新規の獲得を軸に顧客数を増やす事が評価されてきたが、これからは既存顧客のリピートを上げる施策やロイヤリティプログラムの実行に重きを置くようになる。いずれも顧客のリピートを重視するようになるのだ。

これがオムニチャネル時代の考え方であり、物流側もこうした評価軸の変化に合わせて、顧客に合わせた梱包形態や同梱物、配送方法の選択に至るまで、考えなければならない時代になった。先の納期管理や在庫管理、返品管理などの業務も、作業計画の遂行が大事なのではなく、顧客を軸にした利益計画に基づく業務になる。こうした変化をCS・販促部隊と、共に実現していくのがこれからの物流なのである。

 

次回以降、「WEB・ITと物流」「経営戦略と物流」「今後のオムニチャネルと物流」というテーマでより深く解説させていただきたい。

 

逸見光次郎コラム「オムニチャネルと物流」(全6回)

 

オムニチャネルコンサルティング
逸見 光次郎 氏プロフィール

1970年生まれ。1994年、三省堂書店入社。1999年、ソフトバンク入社。イー・ショッピング・ブックス立ち上げに参画。2006年、アマゾンジャパン入社。2007年、イオン入社。ネットスーパー事業の立ち上げと、イオングループのネット戦略構築を行う。2011年、キタムラ入社。EC推進本部副部長、ピクチャリングオンライン代表取締役会長(2012年9月にキタムラ統合)、執行役員EC事業部長、執行役員オムニチャネル(人間力EC)推進担当。2017年、個人事業主としてオムニチャネルコンサルタント活動を始める。同年、ローソン入社。マーケティング本部本部長補佐、同年退社し、コンサル契約に移行しローソン銀行立ち上げに関わる。2018年に千趣会執行役員マーケティング副本部長に就任。現在は、フリーのコンサルタントとして流通業界のオムニチャネル化のための講演活動や複数の流通事業会社のオムニチャネル化を支援中。

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