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小橋重信コラム『物流×テクノロジーの重要性』(第2回)

小橋重信コラム『物流×テクノロジーの重要性』(第2回)

物流×テクノロジーの重要性

物流コンサルの小橋です。「守りの物流、攻めの物流」をテーマに前回は、便利なだけの物流からの脱却についてお話させていただきました。今回はファッション業界の変化にあわせて、物流の進化についてお話させていただきます。

今、ファッション業界は非常に厳しい状況にあります。アパレル業界を牽引してきたワールドの山下社長は、「アパレル分野とそうでない分野の比率を5:5にする」とコメントされていました。最近の商業施設では、ファッションより、飲食店やその他のテナントが多くなっていて、ファッション=斜陽産業的なイメージにもなりつつあります。

オムニチャネル=顧客体験

オムニチャネル=顧客体験

市場拡大している海外と比べて、日本は市場縮小や高齢化など、これからも厳しい状況が続きます。企業の次なる手立てと考えているのが、インターネット販売です。インターネット販売だけは緩やかに伸びています。中でも期待されているのが、インターネットだけでなく、リアルの店舗との連携による販売、いわゆる「オムニチャネル」と言われるものです。

消費者は、自分の欲しい商品をインターネットと店舗を行き来しながら、欲しいタイミングで商品を購入します。以前は、オンラインのECからオフラインの店舗へと誘導するO2Oと呼ばれていましたが、それがさらに発展してオンラインとオフラインをMerges(併合)するOmOとなり、インターネットと店舗の垣根なく、消費者によりそった購買体験を提案できる事が選ばれる条件になっています。

海外ファッション企業の成功事例も、テクノロジーを活用した顧客体験である「モノ」から「コト」にシフトしており、良い商品があれば売れた時代は遠い過去の話になっています。

物流も変革の時代

物流も変革の時代

ファッション業界が生き残りをかけた、変革期に物流も変化が求められています。これまでは、商品を保管して、検品などの流通加工し、店舗に出荷していた物流は、商流の変化にあわせて、店舗だけでなく、個人への直接配送にも対応するようになってきました。

その特徴は、アマゾンやZOZOの物流倉庫をイメージしていただけると分かりやすいかと思いますが、不特定多数の個人ユーザー向けに、莫大なブランドやアイテムを一括管理して、日々大きく変わる物量の波動に対応しています。

さらにECサイトは商品のページを作り、公開することから始まるので、フルフィルメントと呼ばれる、商品撮影や採寸などの機能を倉庫の中に実装する物流倉庫が増えてきました。
倉庫から配送会社を使って直接消費者に届くことから、ラッピングなどの商品の梱包方法やチラシなどの同梱物も倉庫で行います。さらには、誤配送や商品違いは、消費者のクレームにつながり、ブランド価値を棄損することからミスは許されないです。

BtoB倉庫は、それぞれのブランド毎に決められたルールで店舗に出荷します。時には、品質検査やタグ付けなどの流通加工を行うこともあります。量販店向けの商品を除いて、入荷時に何かと対応することが多いのもBtoB倉庫の特徴です。また、BtoB倉庫では、ブランド毎にエリアも分けられて管理されていて、店舗向け配送が中心で、客注などの緊急出荷を除けば、比較的計画的に出荷されています。

物流×システムの課題

オムニチャネルでは、BtoBとBtoCの在庫を一元化して行います。BtoB倉庫はこれまでバッチ処理の日次的なサイクルで動いていましたが、BtoCはAPI連携などリアルタイムで動くため、在庫引当なども、その点を理解していないと、あるはずの在庫がない・・・などの問題が発生します。自分がこれまで見てきた倉庫の問題も、システム連携での在庫に関わることが多いです。

オムニチャネルでは店舗を管理する販売管理システムとWEBサイトのカートシステムなどの複数のシステムと在庫管理する物流システムと連携します。その設計を間違えると上記のような在庫問題が発生します。なので、オムニチャネルおいて上位システムと物流システムの連携が重要なのですが、議論されることが少ないように感じます。

そもそも販売管理システムの会社と、受注管理やカートシステムの会社は、別々の会社が多く、両社で自分たちのシステム領域の負担がかからないようけん制していて、仲が悪いように感じます。例えるなら、店舗とEC運営のチームが、在庫を取り合って仲が悪いのと似ています。物流はその仲の悪い間を仲介し、最終的に消費者に商品を届けます。

以上のように、BtoBとBtoCとの物流の違いや、各システムと物流システムとの連携などが、オムニチャネルを複雑かつ、高コストにしている要因のひとつです。

今の物流には、時代に合わせた変化とITの知識や、商品の流れ全体を把握することが、必要不可欠です。これまでの人海戦術で本部の指示だけにやっていればよかった労働集約的な倉庫は生き残れないと思います。宅配クライシスと言われたドライバー不足の問題は、労働人口が減少し続ける物流倉庫も同様で、テクノロジーによる武装が物流全体に求められています。

 

次回は、物流の変化が求められるなか、なかなか改革が進まない理由について、いよいよ攻めの物流と守りの物流についてお伝えできればと思います。

 

株式会社リンクス 代表取締役
小橋 重信 氏プロフィール

アパレル会社での在職中に上場から倒産までを経験、在庫が滞留することの怖さを知る。その後の物流会社にて多くの荷主の物流の導入から課題解決を進める。IT企業での実務経験も経て、ファッション業界を知り、物流会社の経験を活かした現場視点での課題解決。現在は「ファッション×IT×物流」の分野で物流コンサルとして活動中。

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