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国土交通省 ロングインタビュー(第3回)

国土交通省 ロングインタビュー(第3回)

国土交通省 総合政策局 物流政策課 物流産業室 流通業務総合効率化事業推進官 神澤 直子氏インタビュー(第3回)

前回に引き続き国土交通省 物流政策課の神澤直子さんにお話を伺いしています。今回は、人手不足に拍車がかかる物流業界において、働き方が見直されています。今後の物流業界の働き方がどのように変化していくのか、IoTやAIなどのテクノロジーによる物流業務の変化などについてお話いただいております。
前回までのインタビューはこちら(第2回)

国土交通省神澤さん

IoT やロボットによる物流効率化について

― テクノロジーによる自動化などについてお話を伺いたいのですが、海外でIoT やAI などを活用している実例はありますでしょうか。

近隣国でいうと、中国の京東が2017 年10 月に荷受・保管サー ビス・受注管理・ピッキング及びパッキングという全ての工程で 完全無人化を実現した倉庫をオープンした事例は、衝撃的でし た。最も自動化・機械化のハードルが高いと思われるトラックへ の積みつけ作業等までも機械が担っていると聞き、正直もうここ まで来たのかと驚きました。

同じく中国では、ドローンでの宅配を一部実用化しているという話を聞きます。こうした世界の進歩に日本も遅れを取るわけにはいかないと考えています。

― 日本はIoT やロボットなどテクノロジーを活用した自動化が遅れているように感じますが、その理由はなぜでしょうか。

私見も含まれますが、一番大きいのは標準化の問題だと感じています。例えばパレットひとつとっても、日本は種類がとても多くて、素材も違えばサイズも違う。お隣の韓国では、だいぶ標準サイズが広がってきたと聞いていますが、日本はずっと前から課題を指摘されつつもなかなか解決できていません。

それは結局、荷主の貨物の形状に合わせてパレットをカスタマイズし続けてきた結果だと思うのです。それにより標準化が進まないことが一つの大きな問題だと考えています。「荷主の要望をすべて反映すること」イコール「高品質」と呼ぶのかは疑問ですが、荷主に対して極めてサービス精神の高い商習慣が根付いている現状を見直さなければならない段階に来ていると思います。

そのためには、個々の物流企業の営業のやり方や働き方が変わる必要があると思います。荷主の要望を「分かりました、がんばります!」と“全て受け入れる”という姿勢ではなく、出来ること・出来ないこと・追加料金でできることを整理し、それを正しく荷主に伝える努力が必要だということです。

つまり、それぞれのサービスに見合った価格をきちんと設定し、荷主に選んでもらうという、ある意味では当たり前の商習慣に変わっていくことが求められています。

それは物流施設の機械化・自動化を進めていく上でも必要な考え方で、標準仕様の機械に若干のカスマイズが入るだけで物凄く金額が高くなるという話をよく聞きます。荷主がそのコストを負担してまでもカスタマイズされたサービスを求めるのか、それともコストを抑えるために標準仕様を選択するのかを、コスト見合いでの選択を荷主ができるようにすることで物流業者の取引環境の正常化や労働環境の改善につながるのだろうと思います。

その時に事業者の方と色んな話をさせてもらって、やっぱり役所の中だけではとても想像が及ばないようなビジネスの実態があって、それをきちんと把握した上でないと、最適な政策を打ち出せないということを凄く感じました。

その経験が、ビジネスの実態や業界の現場の事をきちんと理解した、地に足の着いた仕事をしたいなと思うきっかけになりました。

― 日本で導入が進むIoT やロボットはどのようなものだとお考えですか。

この質問は難しいですね(笑)物流といっても大きく分けてBtoC なのかBtoB なのかによっても、だいぶ違ってくるはずです。前者のBtoC(いわゆる宅配)については、荷物の形状がバラバラとは言っても、すごく大きい物やすごく重い物ではないので、ピッキングや仕分けの機器は既に導入が進みつつありますし今後も一層進んでいくだろうと思っています。

全産業的に人手不足が進む中、特にピッキングする作業員などが集まりにくいとよく聞くので、「人でなくて対応できる」「完全に機械に代替できる」あるいは「人が動かなくても機械が人のところまで来る」、そういう機器の導入が進んでいくのだろうと思います。

AGVロボットイメージ

BtoB については、正直まだ何とも言えないと思っています。というのは、あまりにも形状がバラバラですし取扱方法も保管方法も全然違うので、一概にこういう機器が向いているというのは言えないからです。

ただBtoC のみならず、BtoBも労働力が不足しつつあるなかで、一定の省人化に繋がるような機器は増えていくでしょう。投資規模が大きいですが、かつて自動倉庫が急速に普及した時期がありました。

その後はメンテナンスコストの負担や震災時の復旧遅れ等が原因で需要が下がってしまったようですが、今は耐震性・免震性がだいぶ改善されつつあり、再び導入が進みつつあるという話も聞いています。自動倉庫ほど投資コストのかからない自動化機器も色々開発されてきているので、それらの普及を通じた物流の効率化も期待しています。

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国土交通省 神澤直子さんロングインタビュー
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国土交通省
総合政策局 物流政策課 物流産業室
神澤 直子 氏プロフィール
大学卒業後、国土交通省に入省。国際航空分野で各国との航空交渉に携わった後、トラック業界をはじめとする自動車業界における女性の活躍促進等に取り組む。 その後、不動産に関わる税制担当として多種多様な業種の方と関わる機会を頂いた後、2017年より、現職にて倉庫業や貨物利用運送業等を担当。

インタビュー・構成:物流倉庫プランナーズスタッフ

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