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SNSで話題のバク宙ロボットが物流業界を救う!?

SNSで話題のバク宙ロボットが物流業界を救う!?

※画像はイメージです

SNSでバズったバク宙ロボット

ロボットの開発はどんどん進められています。そのなかでもバク宙をするロボットを見たことのある方もいらっしゃるでしょう。動画サイトにアップされてから、たったの1週間で1000万回以上の再生数を記録しました。

動画を見ればお分かりになるのですが、それまでのロボット特有のぎこちなさが一切ありません。用意された3つの台の上を、このロボットはポンポンとジャンプして飛び移っていきます。そして最後の台に飛び移ると半回転して一気にバク宙を決めて見せます。まるで体操選手か何かが着ぐるみを着て行っているかのような滑らかさです。

SNSでもすでに話題になっており、さまざまなコメントが投稿されています。「もはや体操選手も顔負け」「そろそろロボットが人間を超えるかも……」「SFなどのフィクションの世界がもう目の前にあるんじゃなかろうか」といった驚きの伝わってくるコメントが多数寄せられています。

しかも、このバク宙ロボの動画には、成功だけでなく失敗バージョンも収録されています。失敗バージョンでは、着地したのはいいのですが、体重が前方にあったためにつんのめった形になります。そして、跳んだ台に倒れこんでそのまま台もろともひっくり返ってしまうというものです。海外でよくやっている面白ビデオのような感じで微笑ましくもあります。このようなところも、ロボットではなく人間がやっているような錯覚にとらわれます。

ボストン・ダイナミクスとは

このバク宙をするロボットは、正式名称を「アトラス」といいます。ボストン・ダイナミクスの開発している二足歩行のロボットです。アトラスは以前からあったロボットなのですが、2017年にアップされたバク宙をするロボットは従来モデルと比較すると格段に進歩し、話題になりました。

ボストン・ダイナミクスはもともとマサチューセッツ工科大学から作られたベンチャー企業のことです。DARPAというアメリカの国防高等研究計画局のサポートを受けています。そして物資輸送のできるロボットの研究・開発を主に手掛けてきました。

2005年には四足歩行ロボットのビッグドッグを開発し、アトラスと同じく動画で発表されました。4本の足を使ってまるでロバのような滑らかさで歩くことができます。さらに、人間に蹴られるなど妨害をされてもバランスを維持できるだけの能力を持っています。ビッグドッグの発表によって、世界中にボストン・ダイナミクスの名前が知られるようになりました。

2013年にはGoogleに買収され、傘下として活動してきました。2017年6月には日本のソフトバンクが買収に合意しました。採算的な問題はあるものの、バク宙をする二足歩行ロボットのアトラスの発表により、その技術力は何ら錆びていないことが立証されました。

ソフトバンクではペッパーという接客用のロボットをすでに開発しています。しかし接客以外の分野でもロボットが活躍するためには、ボストン・ダイナミクスの持つ足・機動力を必要としたのではないかとされています。

バク宙ロボット Atlasとは?

アトラスとは、ペットマンという同社の開発した人間の防護服やマスクをつけた状態で運動するロボットの進化したバージョンになります。

化学兵器や生物兵器から兵士を守る防護装備のテスト用として使われました。アトラスはこちらを進化させて、両手・両腕を取り付けることでより細かく複雑な作業にも対応できるようになりました。さらに各種センサを取り付けることで周辺環境を認識できる能力も加えられています。動画のインパクトは物凄いものがありましたが、当然ですが、アトラスは、バク宙をするためだけに開発されたロボットではありません。

2016年に開発されたバージョンでは、屋外の整地されていないところも二足歩行できるほか、棒で突き倒されたり拾おうとした荷物を取られたりなどの意地悪をされても仕事ができるようになりました。

2017年になると、バク宙などが可能となり、さらに話題となったのです。そのほかにも高い垂直飛びや人間でも厳しい足場を伝ってジャンプするといった動きもできます。2013年にアトラスの初期バージョンが作られたのですが、それと比較するとわずか4年で驚くべき進化といえます。

アトラスはヒューマノイドです。環境を認識するために頭部にはステレオカメラとLiDARというレーザーバージョンのレーダーが搭載されています。体を動かしているのは、油圧機構です。電気を動力として、人間のような滑らかな動きを可能にしています。

ロボット業界も大注目されています

アメリカの「ロボティクス・ビジネス・レビュー」によるRBR50にもボストン・ダイナミクスは選出されています。

RBR50は、それまでの業績やイノベーション、これからの潜在性、ロボット産業におけるエコシステムへの貢献度など多種多様な角度から評価が行われます。公開だけでなく、非公開企業もすべて対象に含まれます。それだけパイが大きく、そのなかの50社に選ばれるということは選りすぐりのロボット企業とみられます。

この50社のなかに選ばれると、世界的に認められたロボット企業ということになります。関係者の投票によってトップ50をピックアップしているため、客観性の高いランキングといわれています。業界のなかでいかに高く評価されている企業か、これだけでも十分推測できるはずです。

ボストン・ダイナミクスはアトラスなどスペックの高いロボットを多く開発していることが評価されたのでしょう。

Atlasが物流業界の救世主になる?

ソフトバンクグループがボストン・ダイナミクスを買収すると発表されたことはすでに紹介したとおりです。ソフトバンクではアトラスの持っている機動力がさまざまな領域で今後に活用できるのではないかとみて、買収に踏み切ったとみられています。ソフトバンクでは警備や建設業界で活用できると見越しているようです。実際に国内3社がボストン・ダイナミクスとの協業に前向きだといわれています。これまでのロボットは機動力に難があり、活躍できるフィールドは限られていました。しかし、より広範囲に動けるアトラスのようなロボットであれば、建物や施設内の巡回をこなすことができます。警備の世界では平均年齢が60歳を超えているといいます。今後の人手不足が顕著になるとみられているため、ロボットがその問題を解消する可能性はあります。

また、このアトラス、動画で見る通り物流業界でも活用できる可能性を十分に感じることができます。10ポンドのダンボールを持ち上げ、棚入れ。さらに持っている荷物を叩き落される妨害にあっても、また荷物を拾い上げるという姿にアトラスの凄さと、人間にちかしい姿にかわいそうと感じてしまうほどです。

バク宙などの十分なジャンプ力、長距離をスムーズに移動できる強みを生かすことができるからです。階段などの上り下りも問題なく行えるため、例えば倉庫の2階や3階にある荷物をアトラスに取りに行かせることも可能です。また、目の前に多少の障害物があっても、それをよけて移動する能力があります。さらにはジャンプして解ける方法も取れますので、モノを運ぶ人手をかける必要がなくなるかもしれません。高齢化の進む今後、従業員不足が物流業界でも懸念されます。アトラスが大量生産されれば、その課題を解決するのも夢ではないかもしれません。

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